【看護師の転職に役立つ情報をお届け】慢性期、急性期、回復期、終末期の違いとは?看護師の求められる業務内容について

病院の患者の特性を理解することが、自分の理想とするお仕事と看護観を見つけることもキッカケの一つとしてあります。そんな皆様に向けて今回は、○○期の違いについてと求められる看護師の業務内容についてご説明致します。是非就職転職などの今後のご参考になれれば幸いです。

病院の○○期という表現は、入院患者が受ける治療やケアのレベルに応じて、病院が区分けされていることを表します。

- 慢性期：病気や障害が長期間にわたって維持される期間
- 急性期：症状や障害が急に発生し、治療が必要とされる期間
- 回復期：急性期や慢性期の病気や障害から回復して、自分自身の活動を再開する期間
- 終末期：慢性疾患の進行によって余命が限られている期間

急性期は、症状や障害が急に発生し、治療が必要とされる期間を指します。例えば、心筋梗塞、脳卒中、外傷、急性感染症などが急性期の代表例です。急性期では、症状の早期発見や急速な治療が重要であり、重症化や死亡のリスクを減らすことが求められます。

看護師として急性期に関わる場合、以下のような仕事が求められます。

・基礎的な医学知識の習得
・患者の病状や症状の急変を即座に把握する
・緊急対応と治療の実施
・医師や他の医療スタッフとの連携・コミュニケーション
・患者と家族とのコミュニケーション
・患者の心理的サポート

急性期の看護師は、患者の病状が急激に変化する場合があるため、看護師は随時状況を把握し、適切な対応をすることが大切です。また、患者や家族とのコミュニケーションも重要であり、不安や疑問に対して丁寧な対応をすることが求められます。

＜慢性期で求められる看護師の特徴＞
1. ストレス耐性：急性期は治療が緊急を要するため、ストレス耐性に負けないメンタル。
2. コミュニケーション力：患者や家族、医師や看護師など円滑な医療チームを作るためにコミュニケーション力。
3. 技術力：急性期患者の集中治療室（ICU）では、高度な医療技術が求められるため、看護師には高い技術が問われる。

回復期は、急性期や慢性期の病気や障害から回復して、自分自身の活動を再開する段階を指します。例えば、手術や外傷後のリハビリテーション、人工透析や化学療法後のリカバリーなどが回復期の代表例です。回復期では、患者の身体的、社会的、心理的な機能を回復させることが求められます。

看護師として回復期に関わる場合、以下のような仕事が求められます。

・患者の健康状態の評価や監視
・リハビリテーションの支援
・栄養管理や食事指導
・生活支援や社会復帰の支援
・心理的なケアやカウンセリングの実施

回復期の看護師は、入院したばかりの患者とは異なり、いくつかのステップを踏んで治療を行っているため、日々異なる状態にあります。看護師は、患者の観察を通して、病状の変化などをピックアップし、適切な処置を行います。

＜回復期で向いている看護師の特徴＞
1. 継続性のあるケアに対する理解力：療養期間が長くなるため、看護師は患者と長期的な関係の構築を行う。
2. チーム医療への参加：複数の医療スタッフと協力しながら患者の健康回復をサポートする連携力。
3. 綿密な観察能力：看護師は患者の状態を常に観察し、変化があれば早急に対応する能力が必要。

慢性期は、病気や障害が長期間にわたって維持される状態を指します。例えば、がん、糖尿病、心臓病、腎臓病、関節炎などが慢性疾患の代表例です。多くの場合、慢性期においては、病気や障害は治療可能ではありませんが、症状や合併症を管理することで、患者の健康状態を改善することができます。

看護師として慢性期に関わる場合、以下のような仕事が求められます。

・病気や障害に関する知識の習得
・患者の健康状態を監視することと、異常を検知すること
・合併症を予防するためのケアや、合併症の早期発見と対応
・病気や障害に関する情報提供と患者と家族のサポート
・治療や介護計画の策定と、実行に向けた支援
・患者の肉体的、精神的な痛みや不便を軽減するためのケア
・医師やその他の医療従事者と連携し、患者の健康状態を評価すること

慢性期の看護は、治療的な医療行為が中心ではありませんが、患者の健康状態が長期的に持続するため、チーム医療の中で看護師の役割が重要となります。また、慢性疾患は高齢化社会の進展に伴い、益々増加することが予想されています。このため、看護師には、慢性期に関連する知識やスキルを身につけ、高品質で人間味溢れるケアを提供することが求められます。

＜慢性期で求められる看護師の特徴＞
1. 忍耐力：長期間のケアや治療が必要となるため、患者や家族との関係を築くための忍耐が問われる。
2. コミュニケーション能力：慢性期の患者に対しては、病気に対する理解が特に求められる。
3. トラブルシューティング能力：病気にかかった患者などの異常事態に対して、的確な判断解決能力。

看護師として終末期に関わる場合、以下のような仕事が求められます。

・患者や家族とのコミュニケーション
・痛みや不快症状の緩和
・心理的支援や精神的ケアの提供
・家族への患者の状態の説明やサポート
・最期の介護や看取りの支援

終末期の看護師は、患者や家族と共に最期を迎えるためのサポートとなり、心身ともに楽な最期を迎えるように支援することが求められます。臨床経験と倫理的な観点を深め、診療科別の終末期看護に関する知識を身につけることが望まれます。また、コミュニケーション能力や、チーム医療での協調性、忍耐力といったスキルも重要となります。

＜終末期で向いている看護師の特徴＞
1. 同情と思いやり：患者や家族の悲しみや苦しみに寄り添うことが重要。
2. コミュニケーションスキル：終末期の患者の場合、コミュニケーションを図るためにまったく新しいスキルが必要。
3. エンドオブライフケアの知識：患者や家族が必要とするケアの為、エンドオブライフケアに関する知識力。

今回は、慢性期、急性期、回復期、終末期の違いと、看護師としての求められる業務内容についてご説明致しました。
病院によっては、急性期～回復期～慢性期と、一元対応できるケアミックス病院などもございますので、それぞれの病院の特徴と患者の特性について理解してから転職するようにしましょう。

高知県に特化した『メディカルサポート』は、様々な病院求人を豊富にご用意しております。病院などの採用側の都合により求人を非公開にしている場合もございます。是非どのような区分の病院でお勤めするか悩んでいらっしゃる場合にはお気軽にご相談下さいませ。