【透析で働く看護師について】透析で働く看護師の主な業務内容

透析看護師には、より専門的な分野ということもあり知識＆技術その両方が求められる現場となります。すでに透析現場で活躍中の方であれば把握されているかと存じますが、そうではない方に向けて今回は透析で働く看護師の主な業務内容についてご紹介をさせて頂きます。

透析で働く際に欠かせない透析療法の人工透析ですが、人工透析とは腎不全などの機能が悪く腎機能を補うために人工的に血液中の老廃物や余分な水分を取り除く治療法です。血液透析を行っている透析患者さんは、透析クリニックや病院の透析室に週3日ほど通院し、1回4時間程度かかる血液治療を受けています。最近では医療技術の進歩により、腹膜透析と言われる自由に透析できる在宅血液透析なども新しい透析治療の選択として注目されています。

2021年度の血液透析患者実態調査報告書では、腎不全となる主な疾患について、下記のような疾患が挙げられております。やはり透析患者の4割程度が、糖尿病患者が圧倒的に多いことが調査より分かります。

＜腎不全となる原因の主な疾患について＞
1位.「糖尿病性腎症」（39.5％）
2位.「慢性糸球体腎炎」（25.3％）
3位.「い腎硬化症」（12.1％）
4位「のう胞腎」（3.7％）
5位「急速進行性腎炎」（1.0％）
※性別は、男性が 66.2％，女性が 33.8％

では実際に透析での看護師は実際にどのような業務を行うのでしょうか。

透析で働く看護師は、この人工透析を使用する際に作られたシャントと言われる綺麗になった血液を再度戻すための人工血管となります。そのシャントを使用し透析看護師は、針を刺しなどの医療行為や機会管理・操作など一般病棟では経験しない少し特殊な業務を行います。

具体的な業務についてご説明いたします。

1.バイタルサインチェック(透析前)
2.シャント準備・穿刺・抜針・止血などの医療行為
3.人口透析機械の準備等
4.透析開始終了の一連の観察と患者へのフットヘア(足の血流を良くしてあげる)
5.患者の体調管理・生活指導
6.家族への状況説明や個別対応
7.その他、後片付けやシーツ交換や掃除など
8.勉強会など業務反省会や勉強会参加

このように、透析看護師として働くには、特殊な業務だけではなく、透析患者への全ての対応を行う必要があります。腎機能が悪くなってしまうと基本的に回復する見込みはほとんどなく、2021年の血液透析患者実態調査報告書では透析平均年数は、男性8.9年、女性11年と透析年数となり、透析患者との寿命との関連性がございますが、生涯かけて透析治療を行う必要性がございます。その為、他の病院などと比べても長く透析患者と付き合っていく必要があり、透析を取り扱いする医療機関では透析患者より嫌われたりしてしまうと患者NGや透析先の医療機関を変えられ患者離れを促進してしまう可能性がございますので、特に透析患者との親密なコミュニケーションが求められる現場と言えるでしょう。

‣参考資料：2021年度　
血液透析患者実態調査報告書

今回は透析で働く看護師の主な業務内容についてご紹介をさせて頂きました。高齢化と共に、日本の透析患者人口は年々増加すると言われており、透析看護師として求められる医療現場の需要はこれからもますます高い状態と言えるでしょう。透析看護師としてご興味がある方は是非一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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